国際教育協力アーカイブス

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情報番号 1994 ヘルプ

タイトル: ベトナムの拠点大学における「災害看護学」教育導入の支援
副題:
著者: 喜多悦子、上村朋子
所属: 日本赤十字九州国際看護大学
データ存在URL:

http://www.jrckicn.ac.jp

所在情報:

データファイル: H22
H22 ベトナム災害看護教育(JRCKICN).pdf ( 2M )
対象国: アジア-ベトナム
データの言語: 日本語
キーワード: 災害看護、看護教育、教材開発
要旨:

 国際協力イニシアティブとして採択された平成21年度は、中核的人材の育成を目標とし、本学で開催している①国際的人道援助研修に若手看護教員を招待する、②北部8大学を招き拠点大学でワークショップを開催するという2つの活動を行い、基盤となる知識・技術修得の機会を提供した。 
 本年度は、初年度に構築された拠点大学を中心とするベトナム北部8大学関係者のネットワークを基盤に、災害看護の知識・技術を強化し、ベトナムに適した教材・教授法の開発・普及を図ることを目的とした。

1.活動目標
2つの目標を設定した。
目標1:ベトナムに適した教材・教授法の開発
目標2:実践の継続・拡大のための体制整備

2.活動内容
以下、活動目標に沿って、本年度の活動を報告する。
目標1. ベトナムに適した教材・教授法の開発に向けて、主に4つの活動を行った。
活動① 参考資料の送付
 教材・教授法の開発には、コア・カリキュラムのうち高リスク対象者への看護を紹介しておくことが必要であった。ワークショップ開催までベトナム人教員の興味・関心を維持し、災害医療に関する知識を強化して教科書執筆を促すことが重要であると考え、平成22年8月から拠点大学を通じて、北部8大学に26文献を8回に分けて送付した。これは現在も継続している。
 送付した資料は、テキスト原稿や模擬授業スライド、ワークショップでの質問内容から十分に活用されていることがうかがえた。
活動② 第1回ワークショップ開催:モデル授業の展開
 平成22年11月11日、12日の2日間、ベトナム北部8大学から看護教員18名を招き、拠点大学で本学教員が①複数傷病者のトリアージ演習、②災害弱者(高齢者、母子)への対応、③災害時のメンタルヘルスのモデル授業を行った。
活動③ 第2回ワークショップ開催:ベトナム人教員の模擬授業
 平成23年1月5日、6日、ベトナム北部8大学の看護教員17名を対象に、拠点大学で①タンロン大学ロン講師、②ハノイ医科大学チュン講師、③ナムディン看護大学チン講師が模擬授業を展開した。
活動④ 教科書作成(事例集、教授法概説作成を含む)
 6月に事業計画と教科書作成基本案を拠点大学に送り、北部8大学に広報し、執筆を依頼した。11月の第1回ワークショップで、各大学の役割分担を確認し、ベトナム側に事例開発を促すために、演習で使用した事例と模擬患者20症例を資料として配布した。事例開発にまでは至らなかったが、今後の教育に向けて、自国の災害研究が必要であるとの認識が高まった。
 11月末から12月にかけて、完成した順に翻訳を依頼し、翻訳ができたものから拠点大学を通じて担当大学に送付し、内容の確認を求めた。拠点大学と相談し、各大学に2冊ずつ配布することを決め、50部印刷した。各大学に配布した残りは、災害看護学の導入、普及を目的として、拠点大学学長が関係省庁をはじめ看護協会等関係者に配布する。

目標2.実践の継続・拡大のための体制整備に向けた活動について報告する。
活動⑤ 今後の方向性の明確化
 第2回ワークショップで、今後の方向性を検討した。参加した8大学ともカリキュラム作成には着手していないが、2大学ではすでに基礎看護領域等で試験的に災害看護学導入を進めていた。提言書・ガイドラインについては、看護界に大きな影響力をもつナムディン看護大学学長、ハノイ医科大学看護・助産学部長等代表者が、完成したテキストを持参して関係省庁に提言し、カリキュラム改正を待ち、国レベルで導入が決まってからガイドラインを作成したほうがよいという判断が示され、昨年度からの懸案である提言書、ガイドラインともに作成は見合わせられた。

3.成果
本年度の成果物として、以下4つが挙げられる。
1) ベトナム語の汎用性ある総合的災害看護学の教科書が完成した。
2) 次年度にテキストを使用する体制が整えられた。
3) 災害看護学導入の方針が確立した。
4) 若手教員の指導力が向上した。